2011年05月23日

新しい出会い





先日佐久総合病院で行われた病院祭にたんぽぽの会の紹介もさせていただきました。
テーブルには、老いや死や悲しい別れを伝える絵本、大切な人を亡くしたときに
読んでもらえればと思うような本を並べ、本のリストも作成して配布しました。
絵本は子ども達や子ども連れのお母さん達が手にとって見てくれたり、
子ども達は「これ学校の図書館にもあるよ。」と言って大きな声で読んでくれたりしました。
参考にと持って行った数々の本は、病院の看護師さんたちが関心を寄せてくれました。

私を病院祭に呼んでくれた佐久総合病院の副院長先生は
「病院で購入してほしいと言われた。」とおしゃっていました。


病院の中で子どもを亡した親の会のことを紹介できたことは、
これから病院とのかかわりを持つための第一歩になると思います。
本当に良い機会を与えてくださったことに感謝しています。

子ども達の笑顔のために色々な方々を招いて活動している方とも関わりがもてました。
私と同じようにお子さんを亡くされて、ご自分で『ゆいの会』という組織を立ち上げて
病院で子ども達に笑顔を・・・・と活動されている方です。
少しお話することができました。
様々な想いを抱えつつ、この活動をしているようでした。
不思議なことに、会の立ち上げも一緒の年で10年目でした。
毎日ご飯が食べることができて、子ども達が無事にお家に帰ってきて
暖かいお布団に眠ることができる・・・・・
この平凡なことが実は一番幸せなことで
そのことを教えてくれたのは子ども達で
もしこういう体験をしなかったら、ずっと気がつかないでいたことかもしれません。

そして、この場でこうして出会わせてくれたのは、
亡くなった子ども達の計らいなのかもと。
亡くなった子ども達に会うときが来るまで、
一生懸命生きて生きたいですねと言って分かれました。



お空の上にいる子ども達が、この人とこの人を出会わせてあげようと
見ていて、私たちを導いているような気がしています。
この出会いも、今までの出会いもすべてそんな気がしています。
すべて計画された中にあるのかもしれません。

11年目を歩みだした会ですが、
また新たな気持ちで踏み出していけそうです。




  
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Posted by わたげ at 21:31Comments(0)

2011年05月20日

自然に癒されて


(北海道にて、友人撮影)

かなり前に友人から頂いた写真です。
北海道の自然の中での3本の木。
とっても気に入っています。
きっと、見る人によって見え方が異なるのでしょうね。

私は自然の中に身をおくことによって、癒されエネルギーを頂いています。
50年近く前の伊勢湾台風のときに兄が生まれ、
室戸台風のときは2歳で裏山が崩れ、土石流で家の庭に土砂が流れ込んできていたいことを
子どもごころにとっても恐かったことを覚えています。
御嶽山の大爆発のときは高校生でした。
その後に起こった長野県西部地震のときは新人看護師で名古屋にいました。
(年もばれてしまいますが(・・;
自然の脅威は少しだけですが、わかっているつもりです。

今は安曇野の自然に囲まれて、その中で癒され生活しています。
小さな花が咲いていたことに気がついたり、さくらんぼやざくろが実ることに喜びを感じ。
こんな生活が実はかけがえのないとっても幸せなことだと教えてもらっているようです。

被災をした方々はまだまだそんなこと考えたり感じたりするような状況にないのでしょうね。
のん気にブログを書いていることが本当に申し訳ないようにも思います。
被災した方々のことを想いつつ、
生活していることもとても大事な私にできることかなと勝手に思ってます。

東北と繋がっている空を眺めながら、いつも想っています。

  
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Posted by わたげ at 08:41Comments(0)

2011年05月15日

水鏡




今日の早朝の水田に映ったアルプス(常念岳)です。
田んぼに映ったアルプスは、自分の気持ちと同じなのかなと思いました。
風が吹いて水面が揺れたり、何かが田んぼに飛んできて落ちれば水面は変化します。

日々生きている中で、ちょっとしたことに心が揺れ動き動揺したりします。
今考えると、特に子どもを亡くした直後はそうでした。
今はどうかというと、揺れる気持ちの振幅が少なくなって来たのかもしれません。

元のアルプスのように、ドンと構えていたいとは思いますが、
まだまだ無理なようです。
気持ちが揺れて涙が出たりするときは、無理せず泣いてしまう。
流れるままに涙を流し、嬉しいと感じたときは素直に喜び、笑い・・・
自然体でいたいなあと今朝のアルプスを見て思いました。

自然の中で自然な自分でいられることが心身ともに良いようです。

心に風が吹いたときには吹くままに、雨が降ったときには雨に濡れて
土砂降りのときもあるかもしれません。
反対にとってもいいお天気のときもあるでしょう。
どんな天気も必要ですから、やってくるのだと思います。
そう思うとちょっと気持ちも楽になるかなぁ~ ♪

「明けない夜はない」なんて思えるようになるには、
きっと人それぞれかかる時間が異なると思いますけど。

今、震災で本当に不安を抱えている方々のことを思うと
どんな言葉もうわっすべりしそうです。

16年経ってようやくこのように感じることができたくらいですから・・・・・・

いつか、後ろにそびえるアルプスの様にドンと構えて生きていける日々は
まだまだ先のようです。  
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Posted by わたげ at 20:42Comments(2)

2011年05月13日

わすれられないおくりもの



震災から2ヶ月が過ぎようとしています。

今回の震災では、一度に多くのものをなくされたされた方々がたくさんいらっしゃいます。
大切な方、家、家財、職場、仕事、希望、夢、未来・・・・・・・

私が娘を亡くしたときに頂いた本が、写真の「わすれられないおくりもの」です。
この本は、アナグマの死を通してなくなった人が
アナグマの回りにいた人たちに多くのことを残してくれていることに
気がついていくということを伝えている絵本です。
いろんなところでご紹介されているので、ご存知の方は多いかと思います。


なくしたものによって、きっとこのようなことに気がつくまでにかかる時間は異なると思います。
今回のような大きな災害の時には、なおさらでしょう。

私たちのたんぽぽの会は、あるときは涙を流しながら、あるときは人の語りを聴くことによって
それぞれが遺してくれた多くのものに気がつくことができればと思っています。
そのためには、安心して想いを語ることができる場所と
ゆっくり、ゆったりと想いに耳を傾けてくれる人の存在が必要になります。
そうすることによって、遺してくれたちいさなちいさな種に気がつくことができるのだと思います。
なくしたもの、なくしかたによって人それぞれ時間はことなるでしょう。

その種がやがてその人の心の中に育って、花を咲かせ、
また種となってどなたかの心の中に落ちればと思います。
はじめは悲しみの種であったものが、涙と思い出に包まれて
やさしさという柔らかな殻に包まれて飛んでいく。
やさしさの連鎖となっていくことでしょう。

今は、流れるままに涙を流すことが許されていない方もできない方もいらしゃるかもしれません。
私たちのような会のネットワークを通して、
東北の方にも安心して悲しみ辛さ苦しみを語れる場と人の支援ができればと思います。







  
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Posted by わたげ at 04:23Comments(0)

2011年05月08日

Hello!Hello!



庭の八重桜が今日の風でひらひらと散り始めました。


小田和正“どーも”コンサートに行きました。
震災のために、長野でのコンサートが初日。
初日のせいか、次に歌う曲を忘れたり
音響のトラブルがあったりでしたが。


帰宅したのは零時過ぎ・・・・

かなり昔(私が学生時代)の曲も含めて
素敵な懐かしい数々の曲を聴かせて頂きました。
聴く人の気持ちをによってきっと心への届き方は違うのだろうと感じました。


   ♪ 強く生きてやさしく生きて
    自信をなくしてくじけそうになっても
    君の本当に大事なものを見つけるまで・・・・♪

   ♪ こころにとどくものはいつも
    同じやさしいかたちをしている
    悲しいこともいつか同じ形になってゆく・・・♪  


「hello hello」の歌詞は、今回の震災で被災した人たちへのメッセージのように聴こえました。

大切なものや大切な人を亡くされた多くの方々のことを想いながら。



    
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Posted by わたげ at 12:19Comments(0)

2011年05月04日

11年目の歩み始めに・・・・・




庭の至るところで、一斉に花が咲き始めました。
いのちの始まりです。

今回の東日本大震災で多くのいのちが失われました。
その人たちの想いを受けて咲いているように見えます。

私たちがこれからどう生き抵抗としているのかを問われているようにも思います。

来週末のたんぽぽの会でもきっと色々な想いが表出されることでしょう。
おひとりお一人の想いを受け止めながら、
11年目の歩みを踏み出したいと考えています。


  『右手に喜び 左手に悲しみ 両手合わせて感謝』(c澤田直見)




  
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Posted by わたげ at 22:02Comments(0)